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2004年7月アーカイブ

 『暑中お見舞い申し上げます』なんて、悠長な事言ってられないくらい暑い!!。毎日温度計と湿度計を眺める度に、ため息が出ちゃいます。だって、考えられます?!。毎日35℃とかって、普通に話している今日この頃、つい数年前までは考えられません事よ?!。この間なんて、ついに、39.5℃だって!!。何だか地球が爆発でもしないかと不安になりませんか?!。

 先週末、北海道の小樽に仕事で行って来ました。周りの人の羨望の目に、ちょっと優越感。「久々に熱帯夜から解放されるぞ!。今日はゆっくり、寝るぞ!」と意気込んだ訳です。何と言っても湿気がない、さわやかな北海道でしょ。どれだけ、清清しい気分を味わえるのか・・・ウキウキ、ワクワク、顔に出ちゃう。

 夕方に小樽に入りました。ほぼ10年ぶりでしょうか?。築港という、運河からもそれ程遠くない海辺リに『小樽ウイングベイ』というショッピングモール(?)いや、アミューズメントプレイス(?)・・・まあ、東京でいうところのお台場とか、博多で言うと「キャナルシティ」とか・・・とにかく中にはヒルトンホテルもあるという、巨大な「衣、食、遊」取り揃えた観光名所ですね。ここ4、5年の人気スポットらしいです。
驚く程中は広く、さすが!、北海道という感じです。

 この一角の広場で、STVラジオの長寿番組『日高晤郎ショー』の生公録がありました。その出演のために出かけたわけです。朝9時からの出番ということで、前日に入り、リハーサルまで終えて、後は本番のみ。この番組には、これまでにも何回も出させてもらっていますので、勝手知ったる何とやら・・です。普段は札幌のスタジオからの放送ですが、時々は道内に出かけて行っての公開生放送をやるわけです。朝9時から夕方5時までの生放送です。体力勝負は当たり前ですが、27年も続いているというから驚きです。まさに、北海道の名物番組です。日高晤郎さんという「人間性」、「人柄」のすばらしさの為せる技でしょう。幅広い知識と教養、回転の良さ、辛口ながら軽妙なおしゃべりには、出ている私も引き込まれてしまいます。ステキなおじさまです。その上、俳優でのデビューだけあってとてもダンディー。下世話なジョークを飛ばすだけ飛ばすのに、品がいいのです。すばらしい先輩に会うと、勇気が湧いて来ます。まだまだ先は長いぞ・・・って!。

 さて、6時にはリハーサルも終えて、後は楽しいお食事です。小樽といえば「お寿司」でしょ?!。STVの方が連れて行ってくれたのは、運河の通りに面した『福寿司』というお店。その方いわく、「変な大将がやっているんだよ、渡辺さんって言うんだけどね」と。ホントに変な(失礼!)おやじさんで、でも可愛いおじさんでしたが。何だか不思議な「縁つながり」の話で大いに盛り上がりました。帰る頃になって、何だかおかしいな・・・と気になり始めました。口を開けるとこめかみの辺りが痛い。笑い過ぎてアゴが外れる?・・・いや、そんなわけないでしょ。外に出るとさすがに涼しい。寒いくらいです。ひょっとしたら、風邪っぽいのかな?と、早々にホテルに引き揚げました。

 用心のために「葛根湯」を飲んで早めにベッドに入りましたが、何だか寝つけません。部屋は冷房も切ってそれでも涼しいくらいなのに、快適な眠気が来ないのです。何度か口を開けてみるとやっぱり、痛い。心無しか、左耳の周辺が熱っぽい気もします。何度目かの寝返りの時でした。朝方4時頃です。じわっと水っぽいものが流れ出て来たではありませんか!。な、な、何だ!!。明かりをつけて見ると、色は着いてないから血ではないらしい。でも水なわけないし、脳でもない。いよいよ寝られなくなってしまいました。

 結局、一睡も出来ずに朝になりました。とにかく仕事を無事に終わらせて一刻も早く、耳鼻科に行かなければ。昨年の右耳の中耳炎事件もありましたし、今度は左耳なの?!って情けないやら、心細いやら・・・。診断は耳の中に水泡が出来て、破れたとのこと。引っ掻いたために出来た傷で、軽い外耳炎という事でした。やれやれ、これで東京に帰れます。よかった!。(中耳炎だと飛行機に乗れるかどうか心配でしたから)

 ところがこれでは済みませんでした。土曜日の夜に帰宅、薬も飲んで、点耳薬も入れて・・・万全です。なのに、やっぱり口を開けると痛いのです。前よりもっと痛い様な気がします。熱っぽい気もするし・・・。小樽の先生にあれほど、さわっちゃダメよって言われたのにティッシュを突っ込んだり、お酒も飲んだわね、少しだけど・・・。翌日曜日になっても治らず、又「つゆ」が出だしました。月曜日の朝、つゆでガビガビに塞がったまま、近くの耳鼻科に行きました。先生は「あれま、これはすごいよ。すっかり塞がちゃって、鼓膜が見えなくなってるわ。外耳道がはれてるもの。昨日あたり、ピークだったんじゃない?」って。おっしゃる通り。で、少しずつガビガビを取りつつ、消毒しつつ、抗生物質を飲みつつ今日に至りました。さすがに月曜日からはお酒を断っております。肝臓も休めて良かったんじゃない?!(負け惜しみです)。

 今週は病院通いで終わるのかな?。大分腫れも退いて、耳の周りに違和感もなくなりましたが、油断は禁物。明日も治療です。来週まで持ち越したくはないものね。夏は外耳炎になりやすいと先生はおっしゃってました。こう暑いと耳も汗ばむのでしょうね。むず痒くなっても絶対掻いてはダメだと。痒いという事は、炎症の始まりと思って下さいとも言ってました。耳掃除もやさしくねと。指で引っ掻くなんざ、言語道断。みみかきは一番バイ菌が付いてるんだそうです。思ってた以上にデリケートだと言う事を、思い知らされました。体力作りをもくろんでいた私は・・・こうなったら、あれしかないでしょ?!。毎朝起きてはラジオ体操に勤しんでおりますよ。これぞ、夏休みらしい過ごし方じゃありませんか?!。ト、ホ、ホ・・・。
 相変わらずの真夏日が続く中、今年のメイン・イベントである、30周年記念コンサートが終了しました。沢山の方にお越しいただき、熱い声援とあったかい拍手で盛り上げていただいた事に、先ずはお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。そして久々の東京でのホールコンサートを実現に導いて下さった事務所ほか、関係各社の皆様にも心から感謝したいと思います。ゲストの方々にも多数おいでいただき文字通り、私にとっても記念に残る節目として心に刻ませていただきました。

 また、「チーム大橋」のバンド・メンバー、音響、照明、ステージに関わる全てのスタッフにも心から感謝です。二日間のリハーサルで、あそこまで仕上げてくれた気合いと努力に拍手を送りたいと思います。全員が一丸となって 7月10日に向けた気迫は、私自身をも奮い立たせました。いつもとは違う、『何か』が空気として感じ取れましたから。何はともあれ、多くの人に見守られ、支えられ、祝ってもらえるなんて・・・『世界一の幸せもの』を実感した一日でもありました。

 コンサートはこれまでにない、中身も曲数も濃いものとなりました。これまでの大橋、そしてこれからの大橋を感じ取っていただけたら幸いです。何と言ってもひとつの通過点であり、まだ歩いている途中なのですから。まだまだやりたい事も、挑戦したい事も沢山あります。これからも夢や憧れ、理想を追い掛けて行きたい気持ちでいっぱいなのですから。急がず、ゆっくりと年を重ねて行きたいと願っています。後は体力との相談でしょうか?。予期せぬ出来事(?)に見舞われる年代に来て、驚かされる事も多々ありますが「誰もが通る道」と、どっしり受け止めるしかありませんでしょ?!。

 『バンマスのぼやき』で和田君が、彼の目を通して、私の歴史を振り返ってくれてました。本当に良く見ていた、そんな風に思ってたんだ・・・って、正直驚きました。これほどの良き理解者がいてくれる幸せをあらためて感じます。もちろん他にも、周りには大勢の理解者と支援者がいてくれました。そうか、いつも私は周りの人達に支えられ、助けられ、影響されて来たんだ・・・と、つくづく思い知らされます。

 長いようで、アッと言う間の30年。でも、それなりの重みを感じているのも事実です。ここへ来て少しだけ変化があったのは、『小さな自信』みたいなものが芽生えた事。ここからは自然体で、流れにそって、マイペースで年を重ねて行けばいいんだ・・・それだけで価値があるんだ、と。何と言っても「歌は趣味」なんですから、「歌うのが好き」な気持ちでやり続けたい。「仕事をこなす」みたいな気持ちでステージには立つまい、これが私の信条ですもの。だから自分が先ず、楽しまなきゃ。『歌うのが好きなのよ、楽しいのよ、気持ちいいのよ~~』ってね。こう思えるのも一時期休業したり、歌えなかった事情があったからこそ言える事。
人が何と言おうと、回り道でも、間違いでも無く、だからこそ今があるんだと胸をはって言える気がします。
悩んだり、迷ったり、右往左往したり・・・挫折も人生の糧だと思えます。ちゃんとその時々に、自分で選択した道を歩いてここまで来たのですから。

 明るい、遠い(?)未来に気持ちは向けて、悔いのない日々を着実に歩いて行こうとあらためて思います。
まさに、新たなるスタートを切ったところ。体の変調も、世の中の事情も全てを自然に受け止めて、あるがままに行こう。全ては神の思し召しのままに・・・でしょうか。サンキュー!!