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2003年2月アーカイブ

 行って来ました!、極寒の北海道に!!。2/13〜17の5日間、すっぽり雪に覆われた夕張は懐かしかった。今年で14回目となる『夕張国際ファンタスティック映画祭』に、審査員としての里帰りとなりました。私はオフ・シアター部門の審査員です。ニ百数十本の応募作品から絞られた十作品を見て、グランプリと特別審査員賞の二賞を選出するのが役目です。この部門の審査員は他に3名。フランスから今話題のギャスパー監督、韓国の国際映画祭のプログラマーであるエレン・キムさん、そして審査員長に『居酒屋ゆうれい』の渡辺孝好監督という顔ぶれです。本選の方も含めゲスト、審査員など、蒼々たる方々がお出でになっておられました。淡路恵子さん、丹波哲郎さん、工藤夕貴さん、司 葉子さん、白都真理さん、遠藤憲一さん他、有名映画評論家、プロデュ−サ−、監督、映画に関する各分野の著名人と言う方々総出です。それも世界中から集まって来てるのですから大したものです。小さな夕張が、この時ばかりはハリウッド並みのにぎわいを見せました。地元夕張出身の大橋としては、この上ない感謝と感激、誇りに打ち震えました。それもこれも、名物市長である中田鉄治市長の偉業に他なりません。映画と音楽をこの上なく愛し、夕張の再興を願っての執念の賜物と言えます。もちろん市民の協力も、大いに担っているのは言うまでもありません。

 今回の市長の話の中でわかった事があります。私が思春期の頃に見た洋画はすべて、若かりし市長が配給元から買って来たものだったと言う事でした。まだ市の職員で、市民会館が出来た時にここで映画を上映しようと提案したそうです。初の、というか、珍しい市営の映画館です。思えば私が中学生、高校生の時に市民会館に良く通ったものです。『ローマの休日』を始め、オ−ドリ−・ヘプバ−ンの映画のほとんどはここで観ました。他にミュージカル映画、フランス、イタリアの映画など往年の名画と言われる映画はすべて、この時、ここで観たと記憶しています。あの頃、夢見るような、ロマンティックな映画を沢山観た気がします。週末に午後から市民会館に行き、必ず二度は同じ映画を観て、心に焼きつけて帰ったものです。最終回が終わると外は真っ暗。街灯だけが煌々とついている、静まり返った街をとぼとぼ帰った記憶が蘇ります。周りを見渡すと遠くにポツン、ポツンと家の灯りが見えるばかり。明るく、きらびやかな映画の世界とのギャップに呆然としながら、都会への憧れを募らせていったのです。早く大人になって都会へ出よう、と。無数の灯りのついたビルに都会の象徴を見たのでしょうか、今でもビル群を仰ぐと胸がキュンとなります。

 その市長の映画趣味をそっくり、そのまま受け継いだ事になります。市長がいかに、ロマンティストでハイカラだったのかがわかります。今年、齢77歳と言う高齢にもかかわらず、非常にモダンですもの。その昔、アコーディオンを奏った事があるらしく、「今はバンド・ネオンがいいね」とおっしゃった時には実際、驚かされました。その市長の、こよなく映画を愛する気持ちとこだわりが、今日の夕張映画祭を育てて来たのだと痛感致しました。ホントにすばらしい映画祭になっています。今や、映画人にとっての登竜門的存在になっているそうですから。

 そんな大事な場での審査員ですもの、門外漢と言えど、私も真剣に取りかからなければなりません。応募者の方々の将来を握っているようなものですから。夜遅くまで、朝は早くから審査対象の作品を観ました。こんなに映画を観るのが体力勝負だったなんて・・・。それ以外に、公開前の4本の映画を観ました。この春公開の W・ディズニーのアニメ、『リロ&スティッチ』や『007/ダイ・アナザ−・デイ』、そして日本映画の『ぷりてぃ・ウーマン』と『福耳』。まさにどっぷり、映画に漬かった4日間(最終日はパーティーと移動日だったので)を過ごして、ホントに疲れて帰って来ました。英語、フランス語、韓国語が飛び交う中、心身共に疲れましたが、とてもいい経験をさせていただいた事も貴重でした。

 淡路恵子さんはじめ、先輩の方々のお話と仕事に対する姿勢や、考え方を聞くにつけ、私にとっての未来にも希望を与えて下さった気がしてなりません。幾つになっても前を見て行く事、好きだからこそ続けられる事、続けたい気持ちがある事、死ぬまで現役にこだわること等々。まだまだ私など「ひよっこ」なんだ、と思ったら何だか希望や勇気が湧いて来ました。素敵な先輩の方々にお会い出来たことも、今回の大きな収穫の一つです。経験に無駄なものなど何一つない、とつくづく思った夕張映画祭でした。
 世間ではインフルエンザが蔓延してるそうな・・・?。いくら流行りものに敏感だからって、風邪までもらわなくてもね?!。てな事を言える今のワタクシ。実は先週、突如寝込むハメになりまして。今年もシッカリ風邪にやられてしまいました。数年ぶりに熱が出て、体中痛いわ、頭中ピリピリしてるわ・・・どうかなっちゃうんじゃないの?!って感じ???。おまけに去年初めて経験した中耳炎の影響でしょうか?、耳が聞えなくなっちゃうし・・・ちょっとアセりました。近所の病院に行って検査をしたらインフルエンザの菌はないそうで、『ま、定番のカゼですな』ということでした。いいんだか、悪いんだか?。

 仕事は目の前に迫って来るし、時間との戦い(?)でした。とりあえず熱が下がれば、と必死に(頑張ったのはケンちゃんですが)汗をかきました。ちょっと鼻声は勘弁して頂いて、何とか復帰いたしました。こういう時に限って、朝のはや〜い仕事が続くんだな・・これが。先ずは森公美子さんの『公園通りで会いましょう』のゲストです。本番が11時なんですから、メマイがしそうでしょ?!。翌日は今年初の、松崎さんとのジョイント・ショーです。本番は夕方なんですが、リハーサルが9時からだということらしい。何でなのよ!!。しかし今年もツイてるワタクシです。イベントの主催があの、『サトちゃん』のキャラクターでお馴染み『サトウ製薬』だったのですよ。楽屋に入るや、ユンケルがダ〜ンと置かれてるじゃありませんか!。一箱(20本入り)。飲み放題(?)ですって!。早速皆でいただきまして、本番も滞りなく実に、いいステージで初ジョイントを終わらる事が出来ました。妙にステージ上のメンバー、周りのスタッフの目がギラギラしていたように感じたのは私だけでしょうか?。やっぱり、イザって時のユンケルかしら?!。

 今日は鼻声でもなく、すっかり元に戻りましたのでカゼは完治したらしい。ここは油断大敵、引きなおさないようにしなければ。来週はこの時期、極寒の『夕張映画祭』に行くのです。行き出すと続くもので、このところ夕張が続いています。私の生まれ故郷ですが、子供の頃の盛況だった町から見ると随分サビれて来ています。それでも映画祭や、何やかんや、盛り上げるべく頑張っているので、私も何かのお役に立てればと思います。何たって、スキー場は国際級なんですから、一回来て見てっちゅうの!。雪質もすばらしいのよ。と言う事で、来週は映画三昧のオオハシです。今回は審査員?、で参加しますので。皆様、くれぐれもお風邪には気を付けあそばせ。最近の風邪はホントに侮れませんぞ。〜経験者は語る〜でした。