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ママ日誌 4

              クラブ純子のママ日誌  その 4

 『ちょっと聞いてくれる?!。昨日生まれて初めて'もんじゃ'食べたのよ。初体験よあたし。ちゃんともんじゃのメッカ、月島に行ってよぉ。あの町はいいわぁ‥‥。何だか懐かしいってのかしら、ホッとする町よね。月島も初めてだけどびっくりしたわぁ。商店街の両側におせんベ屋さんとか酒屋さんとかはきものやさんとか洋品店とか・・・個人商店が昔ながらの感じで並んでてその合間、合間にもんじゃのお店がダーッとあるのよ。'もんじゃ'と書かれた赤いちょうちんがそっちこっちに下がってて見事よぉ。何となくソースの匂いがしているのは気のせい?。その商店街の入り口あたりに「月島もんじゃ振興会」ってのがあって、早速パンフレットというか、「月島もんじゃ新聞」てのをいただいていざ!。すっかり'おのぼりさん'よぉ、私達。そう、私達?というのは男三人と私ね。その新聞を手に一軒、一軒中をのぞきながら歩いたわよ。どこも一杯で盛り上がってたわ。店の外には待ってる人もいたりして。さすが金曜日かしら?、て言いながら何だかウキウキしてくるのよぉ。西仲通り商店街というメインストリートを中心に70軒ももんじゃのお店があるらしいのよね。こんなに流行っているなんて知らなかったものビックリよぉ!。ますます期待しちゃうわ。

 ひと通り歩き回ってさて、どこに入ろうか?。月島に何度か来たという一人が'あんまり人が入ってない、ジミそ〜な店にいきません?!'って言うからわざわざ裏の通りへ入って行ったの。途中のおせんベ屋さんで'たちばな'というおかきを買っちゃったりして。修学旅行を思い出しちゃうわぁ・・?。そうそうジミそ〜な感じのもんじゃ・・・・・。'あった!'。横の細い通りをのぞいたらぼんや〜り明かりが・・・。普通のしもた屋が軒を並べる中に「のれん」が一軒さがってるじゃない!。横に自転車が立て掛けてあったりして、まさにこれよ!!。ジミ〜なもんじゃ、あったわよ。あら、意外にきれいで新しそうなお店じゃない?。思ったより若そうな?御夫婦がきりもりしてるのよ。聞いた訳じゃないけどきっと夫婦よぉ。早速ビールにもんじゃよね。ここは経験者に注文をお願いして・・・。出て来たわぁ、TVで見たあの図よぉ。周りに土手を作って流し込むのよね。手に手にちいさなヘラ?、ハケ??を持って愛おしそうに固まるのを待つ。ここで流儀があるらしいわよ。ヘラでぎゅっと押さえてへばりつけ、素早く口へ。これが通(?)の食べ方らしいのよ。どれどれ・・・あら、以外と簡単よぉ。私って器用じゃない?!。

 何たって私、生まれて初めてのもんじゃなんですもん。最近の流行りらしいけどトッピングに明太子だ、おもちだ、ベビースター(インスタントラーメン)???なんかのせちゃって。王道だか邪道だかわかんないけど、注文を聞いてる時は実際"エッ?"て感じで想像すると"ゲッ"てとこよぉ、正直。でもこれがおいしいんだなぁ。思ったよりジェントルな味でしっとりしてて、そうなの、下世話じゃないのよぉ。"目からウロコ"っていうの?、何か違うけど‥‥ま、いいじゃない。その後'ねぎ、納豆'とか'干しえび、ねぎ、明太子、納豆もね'みたいな、およそ『いい加減にしろよ!!』って言われそうな滅茶苦茶なオリジナル(?)もんじゃを食べたんだけど・・・おいしかったわぁ。(何と何を合わせたのか忘れちゃったわ)

 こうして親切な御夫婦(?)のやっているジミ〜なもんじゃを初体験して、腹ごなしにブラブラ銀座まで歩いて帰って来たのよぉ。途中かちどき橋を渡りながら両側の夜景に感動し、「まるでニューヨークね」とか「この高層マンション幾らくらいするかしら?」とか「ここだと買い物はどこでするの?」とか、とりとめない話をしつつ・・・大きなお世話でしょう?!。

 私もたまには外にでて社会勉強をするって訳。今日は初体験を話したかったのよぉ。基本的に粉(?)っぽい食物が苦手なんだけど'もんじゃ'は意外にも美味しかったから。それも月島って町の雰囲気が良かったって事かしら?。人も暖かい感じがして「古き良き東京」に触れた気がしたのよ。もう一度行って見たいと思うわぁ。良かったら行ってごらんなさいな。意外な感動と意外な自分に遭遇するかもよ。こんな気持ちになる時もあるんだな〜って。「癒し」ってちょっとした気持ちの持ちようかも?!。』